「USJを劇的に変えたたった一つの考え方」まとめレポート②
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30%→97%
この数字は、USJにおける新規事業の成功率の過去と現在の比較である。
つまり現在、USJが仕掛ける新規事業はほぼ成功するといっていい。そして、この驚愕の成功確率は、「たった一つの考え方」によるものだという。
その考え方についてマーケティング的視点からまとめられたのが、本書「USJを劇的に買えたたった一つの考え方」(株)ユー・エス・ジェイCMO 森岡毅著である。
従来のマーケティング本よりも、より実践的かつUSJのヒットの法則や成功事例に基づいているため、説得力が強い。マーケターのみならず、会社経営、広告・販促活動にたずさわる多くのビジネスパーソンにとって一読すべき書籍であると感じた。
本書のなかから、特に印象に残ったマーケティングに不可欠となる知識について要約レポートをしてみる。
マーケティングの本質
マーケティングは「売れるようにする=売れる仕組みを作る」こと。
「売れる仕組み」は消費者とブランドの3つの接点をコントロールして作る。
①消費者の頭の中を制する
②店頭を制する
③商品の使用体験を制する
消費者が購入を決定していく際の主なビジネスドライバー
①認知率
②店頭での配荷率
③店頭での山積率
④購入率
⑤再購入率
⑥平均価格
⑦購入頻度
売上個数=消費者の数×①×②×④
売上金額=売上個数×⑥=消費者の数×①×②×④×⑥
戦略的に頭を使うことに慣れることは、マーケターになるための第一歩
戦略とは
目的を達成するための資源(リソース)を配分する「選択」のこと
※資源とは、お金、人員など
なぜ戦略が必要なのかというと、達成すべき目的があり、資源は常に不足するものだから。
目的と目標の違い
目的とは
達成すべき使命のことであり、戦略的思考の中では最上位の概念
目標とは
目的を達成するための経営資源を投入する具体的な的のこと
戦略と戦術の違い
戦略とは
目的を達成するために資源(リソース)を配分する「選択」のこと
戦術とは
戦略を実行するためのより具体的なプランのこと
良い戦略を見極めるための4つのチェックポイント
Selective(選択的かどうか)
やることとやらないことを明確に区別できているか?
明確な選択があれば、貴重な経営資源を集中投下できる。
Sufficient(十分かどうか)
投入される経営資源が、その戦局での勝利に十分であるか?
十分でない場合は、Selectiveが足りないと考える。
Sustainable(継続可能かどうか)
短期でなく、中長期で維持継続できるか?競合が真似をして
追随可能であったり、自社の経営資源が枯渇して継続不能
になってはいけない。
Synchronized(自社の特徴との整合性)
自社の特徴(強みと弱み、経営資源の特徴)を有利に活用
できているか?自社の強みが、競合の弱みにはまる戦略ほど
勝つ確率が高くなる。